文書作成に欠かせないオフィスソフト。さまざまな製品がある中でも、オフィスソフトのパイオニア的存在である「Microsoft Office」を利用しているユーザーは多いのではないでしょうか。

実は、オフィスソフトにはサポート期限というものが存在します。サポートが終了したオフィスソフトはセキュリティ面に懸念があり、使い続けることは現実的に困難であるため、サポート期限が切れる前に買い替えるのが賢明です。

では、多くのユーザーに利用されているMicrosoft Officeは、いつサポート期限を迎えるのでしょうか。

製品ごとにサポートの終了日はさまざまですが、今回は「Office2016」について取り上げます

Office2016の具体的なサポート終了日や、期限が切れるとどうなるのか、買い替える場合のおすすめ製品など、幅広い情報をピックアップしました。Office2016のサポート期限について総合的に知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

※本稿で取り上げている製品情報は2023年6月6日時点のものです。詳しくは公式サイトをご確認ください。

「Office2016」のサポート期限は2025年まで

まず結論から申し上げると、Microsoft Office2016のサポート終了日は2025年10月14日です。

ここでいうサポートとは、「延長サポート」のことを意味しています。

Microsoft Officeでは2種類のサポートを提供しています。その2種類とは「メインストリームサポート」と「延長サポート」の2つです。それぞれの違いは以下の通りとなっています。

メインストリームサポート新機能の追加や既存機能の改善、脆弱性や重大なバグの修正
延長サポート脆弱性や重大なバグの修正
Microsoft Officeのサポート種類

Office2016のメインストリームサポートは、すでに2020年10月13日で終了しています

現在は延長サポートのみが提供されており、脆弱性や重大なバグに関する修正のみ、サポートを受けられる状況です。

Officeのサポート期限が切れるとどうなるのか?

延長サポートの期限が切れると、どうなるのでしょうか。

実は延長サポートが終了しても、オフィスソフトが使えなくなるわけではありません。終了日を過ぎても、ソフト自体は問題なく動作します。

問題となるのは、脆弱性です

脆弱性とはソフトウェアの「情報セキュリティ上の欠陥」を意味します。別名「セキュリティホール」とも呼ばれ、ハッカーなど悪意ある第三者はこの脆弱性を狙ってサイバー攻撃を仕掛けてきます。

延長サポートが終了したオフィスソフトは、脆弱性に関するサポートを一切受けられない状態にあるため、サイバー攻撃に対して無防備です。そのため、マルウェア感染、不正アクセス、情報抜き取り、遠隔操作による悪用など、さまざまなセキュリティリスクに晒されることになります。

自分のPCだけがこれらのセキュリティリスクを引き受けるのであれば、大きな問題にはならないかもしれません。

怖いのは、同僚や顧客などの他者にウイルスを移してしまうことです。

ビジネスでそのような事態が発生すれば、業務が一時的に滞るだけでなく、PCやソフトの買い替えを余儀なくされ、金銭的被害が発生する恐れもあります。

また相手が顧客だった場合には、信用失墜による契約終了といった事業への損害はもちろん、会社自体の信用問題に発展する可能性もあるため、一層の注意が必要といえるでしょう。

【企業】Office2016の買い替え先はどんな候補がある?

Office2016の延長サポートは、2025年10月で終了します。まだまだ先のことのように感じられますが、直前に買い替えるのはトラブルがあった場合に取り返しがつかないので、前倒しで準備を進めておくことが肝要です。

では実際に、企業がOffice2016を買い替えるとなった場合、どのような選択肢があるのでしょうか。

Office2016の買い替え先には、大きく分けて2つの選択肢があります

もう一度「買い切り版」を購入するか、クラウドを活用した「サブスクリプション版」を購入するかの2つです。

それぞれを簡単に説明します。

①買い切り版を購入する

まず1つは、「もう一度買い切り版を購入する」という選択肢です。買い切り版とは、永続ライセンスで使えるパッケージ型のソフトを意味します。一度購入してしまえばその後に費用が発生することはなく、サポート期限が切れるまで使い続けることができます。

買い切り版の候補①Office2021

公式サイト

これからビジネス用として買い切り版のオフィスソフトを買う場合、具体的な製品としては「Office2021」が有力な候補になるでしょう。

Office2021のラインナップのうち、家庭とビジネスの両方で使用する場合に推奨されている「Office Home & Business 2021」であれば、Word、Excel、PowerPointという基本オフィスアプリに加えて、OutlookとOneNoteが使えます。

公式サイト上の価格は、43,980円 (税込)です。

買い切り版の候補②WPS Office2

公式EC

「コストを抑えたい」という場合は、キングソフト株式会社が提供するオフィス互換ソフト「WPS Office2」がおすすめです。

「Standard Edition – WPS Office 2 for Windows」は、「WPS Writer(文書作成ソフト)」、「WPS Spreadsheets(表計算ソフト)」、「WPS Presentation(スライド作成ソフト)」、「WPS PDF(PDF閲覧ソフト)」という業務で使用頻度の高い4つのソフトが使えて、価格は5,690円 (税込)となっています

Office Home & Business 2021との大きな違いは、Office2021にはメーラーのOutlookがついていますがWPS Office2にはついておらず、WPS Office2にはPDF閲覧ソフトのWPS PDFがついていますが、Office2021にはついていないことです。

他に使用しているソフトとの兼ね合いや、業務上の優先度、使える予算などに応じて、適する方を選択できるとよいでしょう。

②サブスクリプション版に切り替える

2つ目は、「サブスクリプション版に切り替える」という選択肢です。サブスクリプションとは、サービスの利用期間に応じて料金が発生するビジネスモデルを意味します。

ITツールのサービスにおいては、契約ID数や使える機能(容量など)に応じて、月毎に利用料金を支払うのが一般的です。

サブスクリプション版の候補①Microsoft 365

Microsoft Officeのサブスクリプション版は、「Microsoft 365(旧Office 365)」として提供されています。使えるソフトはOffice2021と大きく変わらないですが、チームコラボレーションを支援する機能としてWeb会議システムのTeamsや、クラウドストレージのOneDriveが使えることがポイントです。

そのほかにはDTPソフトのPublisherや、データベース管理ソフトのAccessが付属します。

標準的なプランである「Microsoft 365 Business Standard」の価格は、1ユーザーあたり月額1,560円(税抜)です

サブスクリプション版の候補②WPS Cloud Pro

「コストを抑えたい」「そこまで豊富な機能は不要」という場合は、WPS Officeシリーズの法人向けクラウド版である「WPS Cloud Pro」がおすすめです。

WPS Office2と同様にWPS Writer、WPS Spreadsheets、WPS Presentation、PDF編集機能という業務で使用頻度の高い3つのソフトと機能が使えて、さらに1ユーザーあたり100GBのクラウドストレージもついてきます。

価格は、1ユーザーあたり月額300円(税抜)です。Microsoft 365 Business Standardと比較すると、約5分の1ほどの料金でサブスク版のオフィス互換ソフトを利用することができます。

両者の大きな違いは、利用できるアプリの種類です。Microsoft 365はメーラーやDTPソフトなど幅広い種類のビジネスアプリが利用できます。一方のWPS Cloud Proは、ビジネスの文書管理に焦点を当てたアプリ構成となっています。

買い切り版と同様に、他に使用しているビジネスツールや使える予算などに応じて、製品を選択できるとよいでしょう。

おすすめはサブスク版。サポートが無期限でオフィスソフトを安全に使い続けられる

買い替え先の選択肢として、買い切り版とサブスク版の2種類を紹介しました。どちらも一長一短がありますが、おすすめはサブスク版です。

理由は、①サポートが無期限でオフィスソフトを安全に使い続けられるほか、②クラウドが活用できることで業務の幅が広がるためです。

①サポートが無期限でオフィスソフトを安全に使い続けられる

①について、サブスク版は買い切り版とは異なり、常に最新のサービスが提供されます。定期的なアップデートにより新機能の追加やセキュリティの強化が実行され、ユーザーに提供されるのです。

買い切り版はサポートに期限があり、期限を過ぎればこうした最新のサービスは供給されなくなります。その結果、脆弱性という問題を抱えることになります。

サブスク版であれば、最新の機能やアップデートされたセキュリティを使用できるため、安全かつ便利にオフィスソフトが使えます。

②クラウドが活用できることで業務の幅が広がる

②について、サブスク版はインターネットを経由して製品が供給されるため、クラウドを活用した様々なコラボレーション機能が使用可能です。

たとえば、クラウドストレージを活用した「ドキュメントの共同編集機能」などがあります。

クラウドを活用することで、場所や利用端末に縛られることなく、自分の業務環境に合わせて柔軟に働き方を選ぶことができます。

近年は新型コロナウイルスによるパンデミックや働き方改革推進の影響もあり、従業員が業務や個々の事情に応じて働き方を選択できるように、クラウドサービスを活用して業務環境を整える企業が増えました。

オフィスソフトはビジネスに欠かせないITツールであり、この部分をクラウド化することで得られるメリットは非常に大きいものです

ただし、業務の特性上、買い切り版でなくてはならなかったり、予算管理の都合上、ランニングコストが発生するサブスク版は適合しないという場合は、無理にサブスク版を選択する必要はありません。

自社の事情に合った候補、製品を選択できるとよいでしょう。

月額300円で使えるクラウド型オフィスソフト「WPS Cloud Pro」

WPS Cloud Proは、1ユーザーあたり月額300円(税抜)で使えるクラウド型オフィスソフトです。オフィス互換ソフト、クラウドストレージ、PDF編集機能という業務で使用頻度の高い3つのITツールが、オールインワンでご利用いただけます。

Office2016の切り替え先として、ぜひご検討ください